湯町窯
福間琇士
島根県松江市
略歴
1941年 島根県松江市に生まれる
1960年 湯町窯にて作陶を始める
1969年 島根県総合美術展工芸の部 銀賞受賞
1970年 島根県総合美術展工芸の部 銀賞受賞
1971年 島根県総合美術展工芸の部 銀賞受賞
1972年 島根県総合美術展工芸の部 金賞受賞(知事賞)
1973年 日本陶芸展入選 以後14回入選
1975年 日本民芸館展入選 以後毎年入選
1976年 現代日本陶芸ニュージーランド・オーストラリア巡回展出品
1979年 島根県総合美術工芸の部審査委員になる
1982年 日本民芸館展 激励賞受賞
1983年 国画会展入選 以後4回入選
1984年 全国伝統的工芸品展 会長賞受賞
1985年 田部美術館大賞「茶の湯の造形」展 激励賞受賞
1986年 全国伝統的工芸品展 激励賞受賞
1986年 山陽山陰路現代陶芸展 招待出品
1987年 田部美術館大賞「茶の湯の造形」展入選 以後17回入選
1989年 日本民芸館展 日本民芸協会賞受賞
1992年 郷土作家工芸展 優秀賞受賞
1998年 日本民芸協会賞受賞
2004年 日本民芸館展 激励賞受賞
2005年 日本陶芸展賞候補
2006年 松江市伝統技術功労賞受賞
2007年 日本陶芸展招待出品
2009年 日本陶芸展招待出品
2011年 日本民芸館賞受賞
その後入選多数
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湯町窯の創業は1922年(大正11年)。松江藩7代藩主であり江戸時代を代表する茶人であった松平治郷(はるさと)、通称・不昧(ふまい)公が広めた「布志名焼」(ふじなやき)を継承する窯元の一つです。
島根県内で伝統的な材料や製法を用いて作られる「島根県ふるさと伝統工芸品」にも指定されている由緒ある窯元ですが、堅苦しいイメージはなく、日常生活に馴染む親しみやすいデザインが多いのが特徴。
「伝統工芸品」と聞くと、高級で普段使いにはもったいないのでは?と感じる人もいるかもしれませんが、湯町窯の器は1,000円~3,000円代のものも多く、日常生活に取り入れ易いのも魅力です。
ぽってりとした形のモダンなデザイン、黄・青を主とするやさしい色合いは、どんなライフスタイルにもマッチし易く、買って帰ったその日から毎日活躍してくれます。
湯町窯の器は、島根県内で産出された粘土と釉薬を用いて作られます。県内で採取される石を原料とした黄釉(きぐすり)は、味わいのある黄土色を生み出します。まるで香ばしく焼けたパンのような、美味しそうな色をしています。
青色の元となっているのは海鼠釉(なまこゆう)と呼ばれる釉薬で、藁の灰が原料となっているそうです。深みのある藍色や、クリームがかった水色など、表情豊かな「青」も湯町窯の器の顔といえるでしょう。